問題作成の例|ノート・教科書からAIで確認テストを作る

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Syntが日本史のノートから作成した確認テストの1問目「大正デモクラシーとは何を指すか」

「教科書を3回読んだのに、テストで書けなかった」。この経験がある人は、読む回数ではなく、問題を解いた回数が足りていません。

読んで理解することと、問われて思い出せることは別の能力です。そして試験で採点されるのは後者だけです。だから確認テストは、勉強の最後に成果を測るものではなく、勉強そのものとして使うべきものです。

問題は、自分で問題を作るには時間がかかることです。この記事では、良い問題の条件と形式ごとの例を示したうえで、ノートや教科書の文章からAIで確認テストを作る手順と、出てきた問題の直し方を説明します。

なぜ「問題を解く」が効くのか

同じ30分を使うなら、「教科書を読み返す」より「問題を解く」ほうが、1週間後の記憶に残る量が多いことが数多くの実験で確かめられています。テスト効果と呼ばれる現象で、正解できなくても、思い出そうとする作業そのものが記憶を強くします。

もうひとつの利点は、穴が見えることです。読み返しでは「全部分かった気」になりますが、問題を解くと、どの論点が答えられないかがはっきりします。試験勉強の計画を立てるうえで、この情報がいちばん重要です。

良い問題の3条件

自分で作る場合もAIに作らせる場合も、基準は同じです。

1. 答えが一つに決まる。 「大正デモクラシーについて述べよ」は、何を書けば正解か分かりません。「大正デモクラシーの時期に成立した、納税額の制限をなくした選挙法は何か」なら決まります。

2. 教材に根拠がある。 問いも答えも、手元のノートや教科書に書いてあることに限ります。一般知識で作った問題は、試験範囲とずれます。

3. 読み返しでは解けない。 「〜は何年か」だけの問題は、直前に見れば解けてしまいます。「〜が起きた原因は何か」「〜と〜の違いは何か」のように、理解していないと答えられない問いを混ぜます。

問題形式の例:同じ教材から4種類

例として、日本史のノートの一節を使います。

1925年、加藤高明内閣のもとで普通選挙法が成立し、25歳以上の男子に納税額に関係なく選挙権が与えられた。同時に治安維持法が制定され、国体の変革や私有財産制度の否認を目的とする結社が取り締まりの対象となった。

この一節から、次の4形式が作れます。

一問一答

  • 問:1925年に成立し、25歳以上の男子に納税額の制限なく選挙権を認めた法律は何か。
  • 答:普通選挙法

選択式

  • 問:普通選挙法と同じ年に制定された法律はどれか。
  • ア:治安警察法 イ:治安維持法 ウ:集会条例 エ:新聞紙法
  • 答:イ

穴埋め

  • 問:1925年の普通選挙法により、( )歳以上の男子に選挙権が与えられた。
  • 答:25

説明問題

  • 問:普通選挙法と治安維持法が同じ年に制定されたのはなぜか。両者の関係に触れて説明せよ。
  • 答(要点):選挙権の拡大で社会主義勢力が議会に進出することを政府が警戒し、その抑制策として治安維持法を同時に制定したから。

4つの形式は難易度が違います。穴埋めと一問一答は覚えているかの確認、選択式は似た概念との区別、説明問題は因果関係の理解を測ります。同じ論点を複数の形式で問うと、「単語は覚えたが関係は分かっていない」という穴が見つかります。

ノート・教科書からAIで確認テストを作る手順

ステップ1:範囲の文章を用意する

授業ノート、教科書の該当ページ、自分でつくった要約のどれでも構いません。Syntでは、文章をテキストで貼り付けるか、ノートや教科書のページを写真で撮るだけで読み込めます。講義スライドなどのPDFをそのまま使いたい場合はSynt Proの機能です。

ここでも、範囲全体を一度に渡すより、テーマごとに分けて渡すほうが問題の質が上がります。1テーマにつき教科書3〜6ページが目安です。

ステップ2:問題を生成する

読み込むと、AIが教材の中から重要な概念を選び、確認テストを作ります。Syntの場合は1つの教材から20問が出てきて、答えると正答率と、間違えた問題が記録されます。

ステップ3:問題を確認する

生成された問題は、次の章のチェックリストで一度見ます。出てきた問題をそのまま解いても効果はありますが、5分の確認で質が上がります。

ステップ4:解く、そして戻す

最初に解くのは、教材を読んだ翌日が目安です。読んだ直後は覚えているので、穴が見えません。間違えた問題は翌日と3日後にもう一度、正解した問題は1週間後に戻します。

AIが作った問題の直し方

気になる点 直し方
教材にない内容を問うている 削除する。試験範囲外の可能性が高い
答えが教材の文をそのまま抜いただけ 「なぜ」「違い」の形に書き換える
選択肢の1つだけ明らかに長い・具体的 正解が見え見え。ほかの選択肢を同じ長さにする
同じ論点の問題が3問以上ある 1問に絞り、別の論点の問題を足す
数字や固有名詞の問題ばかり 説明問題を自分で1〜2問足す

直すべき問題が多い場合は、渡した教材のほうに原因があることがほとんどです。範囲が広すぎるか、要約を挟まずに雑多なノートを渡しています。

確認テストをいつ解くか

タイミング 目的
教材を読んだ翌日 穴を見つける。正答率は低くてよい
1週間後 定着の確認。間違えた問題だけ翌日に戻す
試験の3〜4日前 全範囲を通しで。ここでの正答率が仕上げの配分を決める
前日 間違えた問題のみ。新しい問題は作らない

「読んだ翌日に解く」が守れるかどうかで、その後の効率が大きく変わります。読んでから1週間空くと、穴ではなく全部が抜けています。

まとめ

確認テストは成果を測る道具ではなく、覚えるための道具です。答えが一つに決まり、教材に根拠があり、読み返しでは解けない問題を、複数の形式で用意する。作る作業はAIに任せ、5分で確認して、翌日から解き始める。この流れなら、問題作成にかけていた時間をそのまま「解く」に回せます。

同じ教材から暗記カードを作る方法と、PDF資料を扱うときの要約の手順もあわせてどうぞ。